大容量ディスクへのWindows NT 4.0のインストール

対象プラットフォーム

質問

ディスク容量が 20GB のマシンに Windows NT 4.0 をインストールしようとしています。 CD-ROMから起動してインストールを行なおうとしているのですが、どうしても 4GB 以上のパーティションを作成することができません。 20GBのパーティションを作成する方法はないのでしょうか?

回答

Windows NT が最初にリリースされた時代は 500MB のディスクが大容量に分類されていたという時代背景を考えればやむを得ないことですが、 Windows NT 4.0 のインストーラには、以下に示すような様々な注意点や制約が存在します。

基本的に、 Windows NT 4.0 のインストーラは 4GB 以上のパーティションを作成することができません。これは Windows NT 4.0 のインストーラは FAT(FAT32を除く) のパーティションしか作成できないことが原因です。この問題については 「JP119497: セットアップ時作成されるブート パーティションは 4GB まで」にも情報が掲載されています。
ただし、 Windows NT 4.0 をインストールするディスクを別のマシンに接続するなどして、予め 4GB を越えるパーティションを作成して NTFS でフォーマットしておけば、 4GB を越えるディスクにインストールすることも可能になります。 なお Windows 2000 からフォーマットを行なってしまうと、 Windows NT 4.0 SP1 では認識できない NTFS5 でフォーマットが行なわれてしまうため、このフォーマットは、必ず Windows NT 4.0 以前の OS から行なう必要があります。

また、IDE ディスクにインストールする場合、Windows NT 4.0 標準の IDE デバイス用ドライバ ATAPI.SYS では、 8.4GB (1K = 1000 バイト表記、1K = 1024バイト表記では7.8GB) を超える領域を認識することができないため、「Q197667: Installing Windows NT on a Large IDE Hard Disk」に記述されているように、ftp://ftp.microsoft.com/bussys/winnt/winnt-unsup-ed/fixes/nt40/atapi/ATAPI.EXE から、別途更新されたATAPI.SYSを入手の上、それを用いてインストールを行う必要があります。

上記の点に注意すれば、 C ドライブを 20GB にしても基本的には動作します。ただし OS の起動に最低限必要なファイルが、ディスク先頭から 8.4GB までのところに存在していないと OS が起動しなくなってしまう可能性が存在するため、システムパーティションはディスク先頭から 8.4 GBまでの領域に収まるようにする必要があります。 これは、「JP114841: Windows NT ブートプロセスとハードディスクの制限」中にも記述があるように、 Windows NT のローダは起動時に BIOS 経由でディスクへのアクセスを行なうためです。仕様上、 BIOS 経由のアクセスでは、ディスク先頭から 8.4GB を越える領域にはアクセスすることができません。
実際には OS の起動と NTFS にアクセスするためのデバイスドライバの読み込みに最低限必要なファイルがディスク先頭から 8.4GB の領域に存在していれば、OS は起動しますが、ディスクのデフラグやサービスパックの適用などによってこれらのファイルの物理的な格納位置は変更されますので、OSが正しく起動できることを保証するためにはOSを格納するパーティションの最後尾がディスク先頭から8.4GBの範囲に収まっている必要があります。


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